あいさつ

日本乾癬患者連合会(JPA)
会長 添川 雅之


日頃より、乾癬患者会活動に、ご理解とご協力を賜わり誠にありがとうございます。
2022年度より、当会会長を仰せつかりました、添川雅之と申します。どうぞよろしくお願い致します。
 私は、14歳の時に乾癬に罹患し、その8年後の22歳の時に、皮疹は全身に広がり、更に6年後の28歳の時には、乾癬の中では最も重症である、関節症状を伴なう汎発性膿疱性乾癬(指定難病)と診断され、入退院を繰り返す長期の療養生活を余儀なくされました。
 当時、まだ、劇的な効果のある治療薬はなく、多くの乾癬患者さんは、消えない皮疹に悩み、また、関節症状のある方では、診断すらつかない方も多く、痛みや倦怠感を抱え、辛い毎日を送っていました。
 しかし、2009年に全国の患者会と力を合わせて行なった、生物学的製剤の早期承認のための署名活動により、わずか1年間で承認を獲得、これにより、特に中等症から重症の乾癬を抱える患者さんの医療環境は一変、劇的な変化を遂げました。更に、この十数年においては、乾癬治療薬ラッシュと言っても過言ではないほどの、新薬が登場し、患者さんが、きれいな肌を取り戻すことも夢ではない時代となりました。
 それでも、医療の地域格差や経済的な問題なども原因のひとつとなり、必要な治療に辿り着けなかったり、新薬を使っても、満足できる状態には至らず、苦悩を抱えて過ごされている方もいます。更には正しい情報に繋がっていない患者さんも少なからず存在します。
 現在、日本各地には、24の乾癬患者会があり、連合会はそれらの患者会を緩やかに繋ぐ役割を担っていますが、こういった現状も踏まえ、コミュニケーションの機会や正しい情報の提供を行なっていきたいと考えています。
 医学的には未だ完治は難しいと言われる乾癬ではありますが、全国の患者仲間、そして相談医の先生方をはじめとした医療関係者の方々とも力を合わせ、多くの患者さんが、たとえ乾癬を抱えていても、明るく楽しく希望を持って過ごせるよう活動していきたいと考えております。是非、多くの方々に患者会と共に歩んで戴ければ幸いです。宜しくお願い申し上げます。


 
令和4年10月
日本乾癬患者連合会(JPA)
会長 添川 雅之
(NPO法人東京乾癬の会P-PAT 副代表理事)


更新日 2022.10.24